
旧芝離宮恩賜庭園
3分駅の目の前にある大名庭園。1678年に老中・大久保忠朝が拝領した土地に造られ、当時は東京湾から海水を引き入れる「潮入りの池」だった。周囲が埋め立てられ、水質の問題もあって潮入りは止められ、いまの池は淡水である。石組みと州浜は海だったころのまま残っている。
💡 9時〜17時(入園は16時30分まで)。有料。駅から徒歩3分と近く、池のまわりを一周しても30分ほど。
Tokyo
羽田へ24分、島へ24時間。海に向かって開いた駅
浜松町は東京モノレールの起点で、羽田空港まで乗り換えなしの24分。竹芝の客船ターミナルからは伊豆諸島と小笠原へ船が出ていて、父島までは片道24時間かかる。駅の目の前には、かつて東京湾から海水を引き入れていた大名庭園「旧芝離宮」が残り、西へ歩けば徳川将軍家の菩提寺・増上寺の背後に東京タワーが立つ。オフィス街でありながら、海と江戸の両方に近い。
定番

駅の目の前にある大名庭園。1678年に老中・大久保忠朝が拝領した土地に造られ、当時は東京湾から海水を引き入れる「潮入りの池」だった。周囲が埋め立てられ、水質の問題もあって潮入りは止められ、いまの池は淡水である。石組みと州浜は海だったころのまま残っている。
💡 9時〜17時(入園は16時30分まで)。有料。駅から徒歩3分と近く、池のまわりを一周しても30分ほど。

徳川将軍家の菩提寺。本堂の背後に東京タワーが立ち、木造の大屋根と赤い鉄塔が一枚に収まる。この構図は浜松町側から歩いてくると自然に現れる。三解脱門は江戸初期の建築で、空襲を免れて残った。
💡 駅から徒歩14分。境内は日中いつでも入れる。東京タワーと一緒に撮るなら、本堂の正面より少し右に寄ると塔が屋根の脇に立つ。

伊豆諸島と小笠原諸島へ向かう客船が出る港。大島や八丈島へは夜行の便があり、小笠原・父島へは片道24時間かかる。東京の中心部から船で島へ発てる場所は、実質ここしかない。ターミナルの前はデッキになっていて、停泊中の船と対岸を見渡せる。
💡 駅から歩行者デッキで直結していて、雨でも濡れずに行ける。乗船しなくてもデッキには入れる。
地元の穴場

1005年の創建と伝わる神社。伊勢神宮の内宮・外宮と同じ二柱を祀るため「関東のお伊勢さま」と呼ばれてきた。ビルに囲まれた石段の上にあり、通りからは境内が見えない。1805年に境内で起きた「め組の喧嘩」の舞台でもある。
💡 9時〜17時。9月11日から21日までの11日間、だらだら祭りが開かれる(下の「一年の行事」参照)。

竹芝から南へ、日の出桟橋・芝浦へと水際が続く。対岸には晴海や勝どきの高層マンションが並び、その奥に東京スカイツリーが小さく立つ。オフィス街から数分でこの眺めに出られることが、この駅のいちばんの取り柄かもしれない。日の出桟橋からは水上バスも出ている。
💡 夕方は対岸のビルに西日が当たって明るく見える。歩行者デッキと遊歩道でつながっているので、竹芝から続けて歩ける。
JR浜松町駅の3・4番線ホーム南端に立つ、高さ数十センチの小さな像。1952年に置かれて以来ここにあり、地元の有志が毎月あたらしい衣装を着せている。季節や行事に合わせて服が変わるので、同じ姿を二度見ることはまずない。
💡 改札の内側なので、乗り換えのついでか入場券が要る。ホームの端まで歩くと足元にいる。
定番

1929年創業のもつ焼き屋。開店は15時30分で、その前から人が並ぶ。名物は軟骨入りのつくね「たたき」で、一人一本と決まっている。継ぎ足しのたれと、昼のうちから飲める店であることが、この街の性格をそのまま表している。
💡 15時30分〜21時30分。カウンターと立ち飲みが中心で回転は速い。混む時間を外すなら開店直後か20時以降。

とんこつラーメンの店。九州の豚骨をベースに、明太子や辛子高菜を組み合わせた東京風の一杯で、1984年に原宿で始まった系列の一店。夜22時まで開いているので、船や飛行機の時間待ちにも使える。
💡 11時〜22時。全部のせの「じゃんがら全部入り」が定番。芝大門の交差点近くで、増上寺へ向かう途中にある。

そば屋。更科系の白いそばと、太めの田舎そばの両方を出す。ビルの3階にあり、通りからは看板しか見えないので、知らないと入りにくい。昼は近くで働く人で埋まる。
💡 11時〜14時、17時〜20時30分の二部制。昼の遅い時間か、夜の早い時間が空いている。
地元の穴場

とんかつ店「檍(あおき)」が出しているカレー専門店。揚げたてのカツをカレーにのせる形で、豚の種類や部位を選べる。カレー屋としてもとんかつ屋としても中途半端でないところが支持されている。
💡 11時〜14時30分、17時〜20時。昼は行列ができるので、開店直後が確実。

1996年に新宿で始まったラーメン店の浜松町店。店ごとに味を変える方針で、同じ看板でも中身が違う。駅から徒歩4分、22時過ぎまで開いている。
💡 11時15分〜22時15分。武蔵系は店舗ごとの限定メニューがあるので、券売機を一度眺めてから決めるとよい。

芝大神宮の門前にある和菓子屋。江戸から続く榮太樓の名を継ぐ店で、名物は「江の島最中」と大判焼き。参拝のついでに一つ買って歩く人が多い。
💡 9時〜19時。日持ちするものが多く、土産に向く。増上寺・芝大神宮を回る道の途中にある。
旧芝離宮の池は、もとは海だった。庭そのものが海の上に立っている。この一帯は明暦のころ、一六五〇年代に埋め立てられた土地で、一六七八年に老中・大久保忠朝が拝領し、八年後に「楽寿園」として庭を造った。忠朝は小田原から庭師を呼び寄せている。池には東京湾から海水を引き入れた。潮が満ちれば水位が上がり、引けば州浜が現れる。庭のかたちが一日に二度変わる仕掛けである。
海を庭に引き入れる贅沢は、海が隣にあるあいだしか成り立たない。明治九年、この庭は宮内省の手に渡って芝離宮になった。大正十二年の関東大震災で迎賓館も桜の名木も焼け、翌年、東京市に下賜される。開園は大正十四年四月二十日。そのころにはもう、庭の東側は次々と埋め立てられていた。決定的だったのは水質のほうで、近くの工場排水が池に入るようになり、潮の出入りは止められた。いま池にあるのは淡水である。石組みと州浜だけが、水位が動いていたころの形のまま残っている。
海は、庭から追い出されたのではなく、東へ移っただけだった。埋め立てられた先が竹芝であり、日の出であり、芝浦である。そしてその先端から、いまも船が出ている。伊豆諸島へ、小笠原へ、父島までは二十四時間かかる。庭が海を手放した場所の数百メートル先で、東京はまだ海に向かって開いている。庭の池は静かに、動かない水をたたえている。
芝大神宮
9月11日から21日まで、11日間続く例祭。長く「だらだら」と続くことが名前の由来で、期間中に生姜が授与されるため生姜祭りとも呼ばれる。ビルに囲まれた石段と参道に、この11日間だけ露店が並ぶ。
日程は年によって動きます。予定を組むときは神社・主催者の案内で確認してください。
駅の西側、大門の交差点から増上寺へ向かう一帯には、古い居酒屋が路地ごとに残っている。会社帰りの人が多く、20時を過ぎると声の大きさが変わる。
秋田屋のように15時台から開いている店もあり、明るいうちから始められる。
客船ターミナルの前のデッキは夜も開いている。対岸のビルとレインボーブリッジの明かりが水面に伸び、風が通る。人はほとんどおらず、昼の埠頭とは別の場所のように静かになる。
夜行の船が出る日は、乗客の列と見送りの人でデッキの一角だけが賑わう。

竹芝の水際に建つ大型ホテル。部屋の向きによってレインボーブリッジと東京湾、あるいは東京タワーが見える。駅からは歩行者デッキでつながっている。
💡 眺めが売りのホテルなので、予約時に部屋の向きを確認するとよい。竹芝の客船ターミナルまで歩いてすぐ。
価格帯はシーズンにより変動。予約サイトで要確認

受付にロボットが立つホテル。チェックインは基本的に機械で行い、人の対応は必要なときだけになる。駅から徒歩4分で、羽田へ向かうモノレールの始発に乗るには都合がよい立地。
💡 機械での手続きに抵抗がなければ、この立地としては価格が抑えめ。早朝の便に乗る日に向く。
価格帯はシーズンにより変動。予約サイトで要確認
渋谷から
約20分 · 乗換なし · JR山手線 · ¥260
新宿から
約26分 · 乗換なし · JR山手線 · ¥260中央線快速で神田へ出て乗り換えると約23分と少し速いが、山手線なら乗換なしで座れる可能性がある。
東京駅から
約6分 · 乗換なし · JR京浜東北線 · ¥200山手線でも7分。どちらでも2駅。
上野から
約12分 · 乗換なし · JR京浜東北線(快速) · ¥210快速が通過する時間帯は各駅停車か山手線で約14分。
池袋から
約31分 · 乗換なし · JR山手線 · ¥350
品川から
約6分 · 乗換なし · JR山手線 · ¥200
成田空港から
約80分 · 乗換1回 (日暮里で乗換) · 京成スカイライナー → JR山手線 · ¥2,780スカイライナーは全席指定。安く行くなら都営浅草線に直通する京成の列車で大門まで来て、地下通路で浜松町へ出る手もある。
羽田空港から
約24分 · 乗換なし · 東京モノレール(空港快速) · ¥520モノレールの起点がこの駅なので、羽田からは終点まで乗っていればよい。各駅停車だと約32分。
所要時間は平日昼間の目安、運賃はきっぷの概算です。どちらも変わるので、当日は乗換案内で確認してください。
浜松町にはJR山手線と京浜東北線、そして東京モノレールが乗り入れる。モノレールはこの駅が起点で、羽田空港へは乗り換えなしで行ける。都営浅草線・大江戸線の大門駅とは地下通路でつながっており、実質的に同じ駅として使える。竹芝の客船ターミナルへは駅から歩行者デッキが延びていて、雨に濡れずに港まで歩ける。駅の西側(大門側)が飲食店と寺社、東側(竹芝側)が海と高層ホテルという分かれ方をしている。
平日の昼は会社員で混み、土日は静かになる。旧芝離宮は9時から17時までなので、庭園を見るなら午前から午後の早い時間に回るのがよい。水際の眺めは夕方が最も明るく、対岸のビルに西日が当たる。夜は竹芝のデッキがほとんど無人になり、昼とはまったく違う場所になる。9月中旬は芝大神宮のだらだら祭りで、11日間だけ参道に露店が並ぶ。
飲食店は会社員向けが多く、日曜・祝日に閉まる店が目立つ。週末に食事をするなら開いている店を先に調べておきたい。駅と竹芝、駅と大門はいずれもデッキや地下通路でつながっているので、地上を歩くより速いことが多い。世界貿易センタービルにあった展望台は2021年に閉館し、建物も解体された。跡地は工事中で、新しいビルの開業は2027年からの予定。眺めを目当てに行っても上れない。
遠州浜松、いまの静岡県西部の出身である権兵衛という人物が1696年にこの町の名主を務めたことから、浜松町と呼ばれるようになった。海辺の松並木にちなむ名ではない。