Backstreet Journey
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浜松町

Hamamatsucho

羽田へ24分、島へ24時間。海に向かって開いた駅。

浜松町駅は東京モノレールの起点で、羽田空港まで乗り換えなしで24分。駅の目の前には、1686年に作庭され、かつて海水を引き入れていた大名庭園・旧芝離宮恩賜庭園がある。近くの竹芝の客船ターミナルからは伊豆諸島と小笠原へ船が出ており、父島までは片道24時間かかる。

見どころ

定番

旧芝離宮恩賜庭園

徒歩3分

Kyu-Shiba-rikyu Gardens

駅の目の前にある大名庭園。1678年に老中・大久保忠朝が拝領した土地に造られ、当時は東京湾から海水を引き入れる「潮入りの池」だった。周囲が埋め立てられ、水質の問題もあって潮入りは止められ、いまの池は淡水である。石組みと州浜は海だったころのまま残っている。

9時〜17時(入園は16時30分まで)。有料。駅から徒歩3分と近く、池のまわりを一周しても30分ほど。

旧芝離宮恩賜庭園

2026年8月撮影

定番

増上寺

徒歩14分

Zojoji Temple

徳川将軍家の菩提寺。本堂の背後に東京タワーが立ち、木造の大屋根と赤い鉄塔が一枚に収まる。この構図は浜松町側から歩いてくると自然に現れる。三解脱門は江戸初期の建築で、空襲を免れて残った。

駅から徒歩14分。境内は日中いつでも入れる。東京タワーと一緒に撮るなら、本堂の正面より少し右に寄ると塔が屋根の脇に立つ。

増上寺

2026年8月撮影

定番

竹芝客船ターミナル

徒歩9分

Takeshiba Passenger Terminal

伊豆諸島と小笠原諸島へ向かう客船が出る港。大島や八丈島へは夜行の便があり、小笠原・父島へは片道24時間かかる。東京の中心部から船で島へ発てる場所は、実質ここしかない。ターミナルの前はデッキになっていて、停泊中の船と対岸を見渡せる。

駅から歩行者デッキで直結していて、雨でも濡れずに行ける。乗船しなくてもデッキには入れる。

竹芝客船ターミナル

2026年8月撮影

穴場

芝大神宮

徒歩8分

Shiba Daijingu

1005年の創建と伝わる神社。伊勢神宮の内宮・外宮と同じ二柱を祀るため「関東のお伊勢さま」と呼ばれてきた。ビルに囲まれた石段の上にあり、通りからは境内が見えない。1805年に境内で起きた「め組の喧嘩」の舞台でもある。

9時〜17時。9月11日から21日までの11日間、だらだら祭りが開かれる(下の「一年の行事」参照)。

芝大神宮

2026年8月撮影

穴場

日の出・芝浦の水際

徒歩10分

The waterfront at Hinode and Shibaura

竹芝から南へ、日の出桟橋・芝浦へと水際が続く。対岸には晴海や勝どきの高層マンションが並び、その奥に東京スカイツリーが小さく立つ。オフィス街から数分でこの眺めに出られることが、この駅のいちばんの取り柄かもしれない。日の出桟橋からは水上バスも出ている。

夕方は対岸のビルに西日が当たって明るく見える。歩行者デッキと遊歩道でつながっているので、竹芝から続けて歩ける。

日の出・芝浦の水際

2026年8月撮影

穴場

小便小僧(3・4番線ホーム)

徒歩3分

The Peeing Boy (platforms 3–4)

JR浜松町駅の3・4番線ホーム南端に立つ、高さ数十センチの小さな像。1952年に置かれて以来ここにあり、地元の有志が毎月あたらしい衣装を着せている。季節や行事に合わせて服が変わるので、同じ姿を二度見ることはまずない。

改札の内側なので、乗り換えのついでか入場券が要る。ホームの端まで歩くと足元にいる。

グルメ

定番

秋田屋

徒歩4分

Akitaya

1929年創業のもつ焼き屋。開店は15時30分で、その前から人が並ぶ。名物は軟骨入りのつくね「たたき」で、一人一本と決まっている。継ぎ足しのたれと、昼のうちから飲める店であることが、この街の性格をそのまま表している。

15時30分〜21時30分。カウンターと立ち飲みが中心で回転は速い。混む時間を外すなら開店直後か20時以降。

秋田屋

2026年8月撮影

定番

九州じゃんがら 芝大門店

徒歩6分

Kyushu Jangara, Shiba-Daimon

とんこつラーメンの店。九州の豚骨をベースに、明太子や辛子高菜を組み合わせた東京風の一杯で、1984年に原宿で始まった系列の一店。夜22時まで開いているので、船や飛行機の時間待ちにも使える。

11時〜22時。全部のせの「じゃんがら全部入り」が定番。芝大門の交差点近くで、増上寺へ向かう途中にある。

九州じゃんがら 芝大門店

2026年8月撮影

定番

芝大門 更科布屋

徒歩6分

Shiba-Daimon Sarashina Nunoya

そば屋。更科系の白いそばと、太めの田舎そばの両方を出す。ビルの3階にあり、通りからは看板しか見えないので、知らないと入りにくい。昼は近くで働く人で埋まる。

11時〜14時、17時〜20時30分の二部制。昼の遅い時間か、夜の早い時間が空いている。

芝大門 更科布屋

2026年8月撮影

穴場

とんかつ檍のカレー屋 いっぺこっぺ

徒歩6分

Ippekoppe (curry from the Aoki tonkatsu group)

とんかつ店「檍(あおき)」が出しているカレー専門店。揚げたてのカツをカレーにのせる形で、豚の種類や部位を選べる。カレー屋としてもとんかつ屋としても中途半端でないところが支持されている。

11時〜14時30分、17時〜20時。昼は行列ができるので、開店直後が確実。

とんかつ檍のカレー屋 いっぺこっぺ

2026年8月撮影

穴場

麺屋武蔵 浜松町店

徒歩4分

Menya Musashi, Hamamatsucho

1996年に新宿で始まったラーメン店の浜松町店。店ごとに味を変える方針で、同じ看板でも中身が違う。駅から徒歩4分、22時過ぎまで開いている。

11時15分〜22時15分。武蔵系は店舗ごとの限定メニューがあるので、券売機を一度眺めてから決めるとよい。

麺屋武蔵 浜松町店

2026年8月撮影

穴場

芝神明 榮太樓

徒歩7分

Shiba-Shinmei Eitaro

芝大神宮の門前にある和菓子屋。江戸から続く榮太樓の名を継ぐ店で、名物は「江の島最中」と大判焼き。参拝のついでに一つ買って歩く人が多い。

9時〜19時。日持ちするものが多く、土産に向く。増上寺・芝大神宮を回る道の途中にある。

芝神明 榮太樓

2026年8月撮影

街の記憶

海を引き入れていた庭

旧芝離宮の池は、もとは海だった。庭そのものが海の上に立っている。この一帯は明暦のころ、一六五〇年代に埋め立てられた土地で、一六七八年に老中・大久保忠朝が拝領し、八年後に「楽寿園」として庭を造った。忠朝は小田原から庭師を呼び寄せている。池には東京湾から海水を引き入れた。潮が満ちれば水位が上がり、引けば州浜が現れる。庭のかたちが一日に二度変わる仕掛けである。

海を庭に引き入れる贅沢は、海が隣にあるあいだしか成り立たない。明治九年、この庭は宮内省の手に渡って芝離宮になった。大正十二年の関東大震災で迎賓館も桜の名木も焼け、翌年、東京市に下賜される。開園は大正十四年四月二十日。そのころにはもう、庭の東側は次々と埋め立てられていた。決定的だったのは水質のほうで、近くの工場排水が池に入るようになり、潮の出入りは止められた。いま池にあるのは淡水である。石組みと州浜だけが、水位が動いていたころの形のまま残っている。

海は、庭から追い出されたのではなく、東へ移っただけだった。埋め立てられた先が竹芝であり、日の出であり、芝浦である。そしてその先端から、いまも船が出ている。伊豆諸島へ、小笠原へ、父島までは二十四時間かかる。庭が海を手放した場所の数百メートル先で、東京はまだ海に向かって開いている。庭の池は静かに、動かない水をたたえている。

  • 1678年に大久保忠朝が芝金杉の地を拝領し、1686年に庭園「楽寿園」として作庭された。1876年に芝離宮、1924年に東京市へ下賜され、翌1925年4月20日に旧芝離宮恩賜庭園として開園。1979年に名勝指定。
  • 潮入りを止めた直接の理由は、付近の工場排水が池に侵入するようになったことによる。
  • この一帯はもともと海面で、明暦年間(1655〜58年)に埋め立てられた土地である。

夜の街

穴場

大門の路地

The lanes around Daimon

駅の西側、大門の交差点から増上寺へ向かう一帯には、古い居酒屋が路地ごとに残っている。会社帰りの人が多く、20時を過ぎると声の大きさが変わる。

秋田屋のように15時台から開いている店もあり、明るいうちから始められる。

穴場

夜の竹芝デッキ

The Takeshiba deck at night

客船ターミナルの前のデッキは夜も開いている。対岸のビルとレインボーブリッジの明かりが水面に伸び、風が通る。人はほとんどおらず、昼の埠頭とは別の場所のように静かになる。

夜行の船が出る日は、乗客の列と見送りの人でデッキの一角だけが賑わう。

泊まる

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インターコンチネンタル東京ベイ

徒歩9分

InterContinental Tokyo Bay

竹芝の水際に建つ大型ホテル。部屋の向きによってレインボーブリッジと東京湾、あるいは東京タワーが見える。駅からは歩行者デッキでつながっている。

眺めが売りのホテルなので、予約時に部屋の向きを確認するとよい。竹芝の客船ターミナルまで歩いてすぐ。

インターコンチネンタル東京ベイ

2026年8月撮影

変なホテル 東京浜松町

徒歩4分

Henn na Hotel Tokyo Hamamatsucho

受付にロボットが立つホテル。チェックインは基本的に機械で行い、人の対応は必要なときだけになる。駅から徒歩4分で、羽田へ向かうモノレールの始発に乗るには都合がよい立地。

機械での手続きに抵抗がなければ、この立地としては価格が抑えめ。早朝の便に乗る日に向く。

変なホテル 東京浜松町

2026年8月撮影

一年の行事

9月11日〜21日

だらだら祭り(生姜祭り)

芝大神宮

9月11日から21日まで、11日間続く例祭。長く「だらだら」と続くことが名前の由来で、期間中に生姜が授与されるため生姜祭りとも呼ばれる。ビルに囲まれた石段と参道に、この11日間だけ露店が並ぶ。

日程は年によって動きます。予定を組むときは神社・主催者の案内で確認してください。

主要ターミナルからのアクセス

渋谷から約20分乗換なしJR山手線¥260
新宿から約26分乗換なしJR山手線¥260中央線快速で神田へ出て乗り換えると約23分と少し速いが、山手線なら乗換なしで座れる可能性がある。
東京駅から約6分乗換なしJR京浜東北線¥200山手線でも7分。どちらでも2駅。
上野から約12分乗換なしJR京浜東北線(快速)¥210快速が通過する時間帯は各駅停車か山手線で約14分。
池袋から約31分乗換なしJR山手線¥350
品川から約6分乗換なしJR山手線¥200
成田空港から約80分乗換1回(日暮里で乗換)京成スカイライナー → JR山手線¥2,780スカイライナーは全席指定。安く行くなら都営浅草線に直通する京成の列車で大門まで来て、地下通路で浜松町へ出る手もある。
羽田空港から約24分乗換なし東京モノレール(空港快速)¥520モノレールの起点がこの駅なので、羽田からは終点まで乗っていればよい。各駅停車だと約32分。

所要時間は平日昼間の目安、運賃はきっぷの概算です。どちらも変わるので、当日は乗換案内で確認してください。

アクセス

浜松町にはJR山手線と京浜東北線、そして東京モノレールが乗り入れる。モノレールはこの駅が起点で、羽田空港へは乗り換えなしで行ける。都営浅草線・大江戸線の大門駅とは地下通路でつながっており、実質的に同じ駅として使える。竹芝の客船ターミナルへは駅から歩行者デッキが延びていて、雨に濡れずに港まで歩ける。駅の西側(大門側)が飲食店と寺社、東側(竹芝側)が海と高層ホテルという分かれ方をしている。

ベストシーズン

平日の昼は会社員で混み、土日は静かになる。旧芝離宮は9時から17時までなので、庭園を見るなら午前から午後の早い時間に回るのがよい。水際の眺めは夕方が最も明るく、対岸のビルに西日が当たる。夜は竹芝のデッキがほとんど無人になり、昼とはまったく違う場所になる。9月中旬は芝大神宮のだらだら祭りで、11日間だけ参道に露店が並ぶ。

地元のコツ

飲食店は会社員向けが多く、日曜・祝日に閉まる店が目立つ。週末に食事をするなら開いている店を先に調べておきたい。駅と竹芝、駅と大門はいずれもデッキや地下通路でつながっているので、地上を歩くより速いことが多い。世界貿易センタービルにあった展望台は2021年に閉館し、建物も解体された。跡地は工事中で、新しいビルの開業は2027年からの予定。眺めを目当てに行っても上れない。

地名の由来

遠州浜松、いまの静岡県西部の出身である権兵衛という人物が1696年にこの町の名主を務めたことから、浜松町と呼ばれるようになった。海辺の松並木にちなむ名ではない。

駅名の6言語表記

English
Hamamatsucho
日本語
浜松町はままつちょう
한국어
하마마쓰초
简体中文
滨松町
繁體中文
濱松町
ไทย
ฮามามัตสึโจ