Backstreet Journey
日本語

上野

Ueno

北からの夜行列車が着いた、東京の北の玄関。

上野公園に国立の博物館と美術館、動物園が並ぶ。公園の南から御徒町にかけてはアメ横の商店街で、性格がまったく違う二つが駅を挟んでいる。二十世紀のあいだ、東北からの夜行列車はここが終点だった。

見どころ

定番

上野恩賜公園

徒歩6分

Ueno Park

53ヘクタール以上の広大な敷地を誇る都内有数の公園。毎年春の桜の名所として全国的に有名で、上野動物園・各種博物館・不忍池・清水観音堂など多くの見どころが集まっています。

3月下旬〜4月上旬の桜シーズンは平日の朝9時前に来園するとまだ人が少なく、桜並木をゆっくり楽しめます。週末の昼間は噴水広場周辺がとくに混雑します。

上野恩賜公園

2026年8月撮影

定番

東京国立博物館

徒歩9分

Tokyo National Museum

1872年創設の日本最古・最大の博物館。国宝・重要文化財を含む12万件以上の収蔵品を持ち、本館では縄文土器から江戸絵画まで日本の美術と歴史を通して見ることができます。総合文化展の観覧料は一般1,000円。

年数回、通常非公開の「国宝室」で特別な国宝が展示される期間があります。公式サイトで展示スケジュールを確認してから訪問するとより充実した見学ができます。

東京国立博物館

2026年8月撮影

定番

上野動物園

徒歩8分

Ueno Zoological Gardens

1882年開園の日本最古の動物園。半世紀以上にわたり日本のパンダ飼育の拠点として知られてきたが、2026年にシャオシャオ・レイレイが中国へ返還され、1972年以来はじめて国内にパンダが1頭もいない状態になっている。ゴリラやトラなど幅広い動物を飼育し、東園と西園はモノレールで結ばれる。家族連れに引き続き人気のスポット。

パンダ舎の今後の使われ方を含め、展示は2026年以降再編中。訪問前に公式サイトで最新の情報を確認してください。入園料は大人600円。

上野動物園

2026年8月撮影

穴場

清水観音堂(寛永寺)

徒歩7分

Kiyomizu Kannon-do (Kaneiji)

江戸時代に徳川家の菩提寺として絶大な権力を持った寛永寺は、1868年の彰義隊の戦いでほぼ焼失。残った清水観音堂(1631年建立)と、動物園越しに見える五重塔は静かで穴場的な文化財スポットです。

9時〜17時。駅から徒歩7分。五重塔は動物園内から見えるが、これも寛永寺の建物。動物園の外、東京国立博物館寄りの小道からも眺められる。

清水観音堂(寛永寺)

2026年8月撮影

穴場

不忍池・弁天堂

徒歩10分

Shinobazu Pond (Benten-do area)

池の中央の小島に建つ弁天堂へは、細い参道を渡っていきます。周りを水に囲まれているぶん、公園の他の場所より音が届きません。地元の人の散歩コースになっています。

7月下旬から8月上旬にかけて、池の一面が蓮の葉と花で覆われます。花は朝に開いて昼には閉じるので、見るなら午前中です。

不忍池・弁天堂

2026年8月撮影

穴場

したまちミュージアム(旧・下町風俗資料館)

徒歩10分

Shitamachi Museum (formerly the Shitamachi Folk Museum)

不忍池のほとりにある小さな博物館。江戸から昭和初期の下町の暮らしを、長屋や駄菓子屋の実物大の復元で見せる。2023年から改修で休館し、2025年3月に「したまちミュージアム」と名を変えて再開した。

9時30分〜16時30分、月曜休館。駅から徒歩10分。改修で展示が入れ替わっているので、以前に来たことがある人も別物として見るとよい。

穴場

谷中霊園・谷中銀座商店街

徒歩30分

Yanaka Cemetery & Shotengai

上野公園から北へ徒歩15分で、東京に数少ない戦前の面影を残す谷中エリアへ。広大な谷中霊園は地元民の憩いの散歩道であり、谷中銀座商店街は猫と手作り雑貨と豆腐屋が軒を連ねる昭和の商店街そのもの。観光地化されていない東京の日常がここにあります。

谷中霊園・谷中銀座商店街

写真: Dick Thomas Johnson from Tokyo, Japan / Wikimedia Commons (CC BY 2.0)

穴場

御徒町・宝石・時計の卸売街

Okachimachi Jewelry Town

御徒町駅の周辺は、宝石や貴金属の卸売業者が集まる一帯です。真珠、プラチナ、金、天然石を扱う小さな専門店が数百軒あり、卸売が本業ですが一般の客も入れます。

御徒町・宝石・時計の卸売街

2026年8月撮影

穴場

国立西洋美術館

徒歩4分

The National Museum of Western Art

上野駅から一番近い公園の入口の脇に建っています。本館はル・コルビュジエの設計で、2016年に世界文化遺産に登録されました。松方幸次郎が集めたモネやロダンの作品が所蔵品の出発点です。

前庭に置かれたロダンの《考える人》《地獄の門》《カレーの市民》など6点の鋳造作品は、入館券を買わずに見られます。ただし休館日と閉館後は敷地に入れません。

国立西洋美術館

2026年8月撮影

穴場

国立科学博物館

徒歩5分

National Museum of Nature and Science

上野公園にある自然史と科学技術の博物館です。1931年に建てられた日本館は石造にドームを載せた建物で、その奥の地球館に展示の大半があります。半日では回りきれません。

屋外の広場には全長30mのシロナガスクジラの実物大模型とD51蒸気機関車が置かれていて、どちらも入館券なしで見られます。

国立科学博物館

2026年8月撮影

穴場

東京都美術館

徒歩9分

Tokyo Metropolitan Art Museum

前川國男の設計で1975年に建てられました。公園の景観を圧迫しないよう建物の多くを地下に沈めてあり、公園から地下の広場へエスプラナードが下りていきます。

中庭には鏡のように磨かれた球体の彫刻が置かれ、空とレンガの壁が丸く映り込みます。そばには空襲を生き延びた大イチョウが立っています。

東京都美術館

2026年8月撮影

穴場

上野東照宮

徒歩11分

Ueno Toshogu Shrine

徳川家康を祀る神社です。いまの社殿は1651年に三代将軍家光が造り替えたもので、金箔に覆われているため金色殿と呼ばれます。震災も戦災も免れた江戸初期の建物として、国の重要文化財になっています。

参道に並ぶ石灯籠は200基を超え、そのほとんどが同じ1651年に諸大名から奉納されたものです。透塀の外までは無料で、内側に入るときに拝観料500円がかかります。開門は3〜9月が9時30分〜17時、10〜2月は16時まで。

上野東照宮

2026年8月撮影

グルメ

定番

アメ横の食べ歩きグルメ

Ameyoko Market Street Food

上野〜御徒町間の高架下に広がるアメ横商店街は、鮮魚・串焼き・輸入食材・菓子が所狭しと並ぶ市場です。カットフルーツ、海鮮丼、焼き帆立など、その場で食べられるものも多くあります。

夕方5時以降は魚介類を中心に値下げする店が増え、お得に購入できます。最も活気があるのは木〜日曜の夕方です。

アメ横の食べ歩きグルメ

2026年8月撮影

定番

伊豆榮 梅川亭(うなぎ)

徒歩9分

Izuei Umekawatei

1702年創業の老舗うなぎ屋。不忍池に面した店構えで、蒸してから焼く関東風のうな重を出します。

ランチタイムの方がディナーより比較的手頃です。池を望む座敷席はとくに人気なので、予約または開店直後の来店がおすすめです。

伊豆榮 梅川亭(うなぎ)

2026年8月撮影

穴場

カヤバ珈琲

徒歩16分

Kayaba Coffee (カヤバ珈琲)

1938年創業の純喫茶。上野公園から谷中方面へ歩いた先にある木造2階建ての建物は、地域の手で復元・保存されたものです。厚焼き玉子のサンドイッチとハンドドリップのコーヒーが名物。

週末は行列ができます。平日の開店直後に入り、2階の窓際からは谷中の路地が見下ろせます。

カヤバ珈琲

写真: Nichika Sakurai / Unsplash

穴場

アメ横センタービル地下の飲食街

徒歩10分

Basement Food Arcade, Ameyoko Center Building

アメ横センタービルの地下にある、1970年代からの飲食アーケード。東南アジアや中国系の小さな食堂が並び、焼きたての餃子や麺類が食べられます。

地上のアメ横とは音も匂いも変わります。日本語しか通じない店がほとんどですが、指差しで注文できます。

穴場

うさぎや(どら焼き)

徒歩17分

Usagiya (Dorayaki)

浅草の亀十、東十条の草月と並ぶ東京三大どら焼きの一つ。午前中は焼き上げが続き、餡は一般的なものより甘さが控えめ。なお最寄りは一つ南の御徒町駅で、上野駅からは徒歩17分ほどかかる。

9時〜18時。混む日は売り切れるため、午前中に行くのが確実。

うさぎや(どら焼き)

2026年8月撮影

街の記憶

北の玄関口 — 夜行列車が、みなをここで降ろした

二十世紀のあいだ、上野は東北・北海道が東京に着く場所だった。夜行列車はここで終点になり、乗客はホームから コンコースを抜けて改札を出る。列車を降りてから数分で、東京での最初の一歩を踏み出すことになる。

高度成長期、その乗客はしばしば十五歳だった。北の学校が生徒をまとめて臨時の夜行列車に乗せ、東京の町工場や商店の職へ送り出した。新聞は彼らを「金の卵」と呼んだ。早朝に上野へ着き、ホームで社名を書いた紙を掲げる雇い主に迎えられ、朝食の時間には街の中へ消えていった。

1964年、彼らを歌った「あゝ上野駅」がヒットする。作詞した関口義明は、この駅で到着の光景を見て詞を書いた。それから約40年後、自らも集団就職で上京し、中小企業を営むようになった人たちが有志で費用を出し、広小路口の前に歌碑を建てた。2003年7月の除幕式には約2,000人が集まった。

  • 広小路口前の歌碑には、上野駅の旧18番線に着いたC62蒸気機関車と、その脇に立つ集団就職の若者たちが描かれている。
  • 石川啄木の「ふるさとの訛なつかし停車場の人ごみの中にそを聴きにゆく」は上野に二つある。15番線のいちばん端にある金属製のものと、駅前商店街の石碑。

夜の街

定番

アメ横のガード下

Under the Tracks at Ameyoko

上野から御徒町まで、JRの高架に沿って居酒屋と焼き鳥屋が続く。昼から飲める店があり、深夜まで開く店もある。

高架下の「アメ横ガード下飲食街」は、平日15時から翌朝5時まで(土日祝は11時から)。

泊まる

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三井ガーデンホテル上野

徒歩5分

Mitsui Garden Hotel Ueno

駅から徒歩5分の中価格帯ホテル。三井ガーデン系列らしいコンパクトで機能的な客室が並ぶ。上野公園・博物館群・アメ横のいずれにも歩いて行ける立地で、拠点として使いやすい。

上野ファーストシティホテル

徒歩18分

Ueno First City Hotel

上野駅から徒歩約18分のビジネスホテル。コンパクトながら清潔感のある客室と良好なアクセスで、コストパフォーマンスを重視する旅行者に向いています。

一年の行事

1月1日〜2月中旬

冬ぼたん

上野東照宮 ぼたん苑

藁でできた囲いを一株ずつかぶせ、その下で寒さのなかに咲かせる。花より、雪や霜のときの藁囲いのほうを見に来る人もいる。

3月下旬〜4月上旬

うえの桜まつり

上野恩賜公園

公園の中央園路が桜のトンネルになり、ぼんぼりが吊られる。花見の場所取りが早朝から始まり、園内は一方通行の規制がかかる日もある。

4月中旬〜5月中旬

春のぼたん祭

上野東照宮 ぼたん苑

ぼたん苑が開くのはこの期間と冬・秋だけで、それ以外は閉じている。社殿の脇から入る造りなので、参拝だけの人は気づかずに通り過ぎる。

5月中旬

大祭

下谷神社

下町で一番早い夏祭りとされる。社伝では千年以上の歴史を持つ。二年に一度の本祭では本社神輿が渡御し、それ以外の年は町会神輿が出る。

7月下旬〜8月上旬

蓮の時期

不忍池

池の水面が葉に覆われて見えなくなり、その上に花が立つ。弁天堂へ渡る参道の両側が、いちばん高さの出るところ。

7月中旬〜8月中旬

うえの夏まつり

上野恩賜公園

骨董市や盆踊り、不忍池の水上音楽堂での催しが期間中に分散して行われる。ひとつの日に集中する祭りではないので、公式の日程表を見てから行く。

9月下旬〜10月上旬

ダリア綾なす秋の園

上野東照宮 ぼたん苑

ぼたんではなくダリアで開く秋の期間。ぼたん苑が年に三度しか開かないうちの一度で、春や冬より人が少ない。

12月下旬

年末の売り出し

アメ横

正月用の食材を買う人でアメ横が動かなくなる。声を張る売り方はこの時期がいちばん激しく、値も日ごとに下がっていく。年末のテレビが毎年ここを映す。

日程は年によって動きます。予定を組むときは神社・主催者の案内で確認してください。

主要ターミナルからのアクセス

渋谷から約28分乗換なし東京メトロ銀座線¥210
新宿から約22分乗換1回(神田で乗換)JR中央線中央特快 → JR京浜東北線¥260
東京駅から約5分乗換なしJR上野東京ライン¥200山手線・京浜東北線でも8分ほどで着く。
池袋から約16分乗換なしJR山手線¥210
品川から約14分乗換なしJR上野東京ライン¥260
成田空港から約60分乗換なし京成スカイライナー¥2,570着くのは京成上野駅で、JR上野駅とは徒歩の連絡になる。
羽田空港から約33分乗換1回(浜松町で乗換)東京モノレール → JR山手線¥730

所要時間は平日昼間の目安、運賃はきっぷの概算です。どちらも変わるので、当日は乗換案内で確認してください。

アクセス

JR山手線・京浜東北線、東京メトロ銀座線・日比谷線が乗り入れる上野駅が起点です。成田空港からは京成スカイライナーで約41分と好アクセス。羽田空港からは京急線〜品川乗換〜JR山手線で合計約40〜50分が目安です。エリア内は徒歩での移動が基本で、主要スポット間はほぼ15分圏内に収まります。

ベストシーズン

3月下旬〜4月上旬の桜シーズンが最も有名ですが、混雑も最大級です。5月中旬〜6月は新緑と過ごしやすい気候でゆったり観光できます。10〜11月の紅葉シーズンも公園や博物館が美しく、観光客もやや少なめでおすすめです。お正月は寛永寺や近隣の神社で初詣の雰囲気が楽しめます。

地元のコツ

SuicaやPasmoなどのICカードは交通機関からコンビニまで広く使えるので必携です。ほとんどの博物館・美術館は月曜休館(祝日の場合は翌火曜休)なので事前確認を。アメ横は木〜日が特に賑やか。桜シーズンに人物が写り込まない写真を撮りたい場合は、午前7時前の早朝に公園を訪れるのがおすすめです。

地名の由来

この高台はもと忍岡と呼ばれていた。上野という名の由来には定説がなく、低地の下谷に対して上の野だからとも、伊賀上野を本拠とした藤堂高虎の屋敷が置かれ地形が似ていたからとも言われる。

駅名の6言語表記

English
Ueno
日本語
上野うえの
한국어
우에노
简体中文
上野
繁體中文
上野
ไทย
อูเอโนะ