Tokyo

harajuku

いまの代々木公園は、二十年近くのあいだ、入ることのできないアメリカだった。八百二十七戸の、軍人家族向け住宅地である。

写真 Bethany Chobanian Lang / Unsplash

原宿は、日本の若者文化の最前線であり続ける街です。竹下通りのカラフルなクレープやユニークなファッションショップから、明治神宮の静寂な杜まで、わずか数百メートルの範囲に全く異なる東京の顔が共存しています。訪れるたびに新しい発見がある、何度来ても飽きない街です。

観光スポット

定番

竹下通り

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約350メートルの歩行者専用商店街で、プチプラファッション、ヴィンテージショップ、個性的な雑貨店が所狭しと並ぶ原宿の象徴的スポット。週末は肩が触れ合うほどの混雑ですが、その活気自体が竹下通りの魅力でもあります。

💡 平日の午前10時前後に訪れると人が少なく写真も撮りやすいです。週末の昼過ぎは身動きが取れないほど混雑することがあるため、午前中の早い時間帯が狙い目です。

明治神宮

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明治天皇と昭憲皇太后を祀る社。約70ヘクタールの杜は自然林ではなく、造営にあたって全国から献木を集めて植えた人工の林です。大鳥居から本殿までの参道は長く、竹下通りから歩いて数分でこの中に入ります。

💡 早朝の参拝がすいている。平日の朝7時台は人が少なく、砂利を踏む音のほうが大きい。6月には御苑の花菖蒲が咲く。御苑は入苑料500円で、本殿の参拝とは別になっている。

表参道ヒルズ

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建築家・安藤忠雄が設計した、大きな吹き抜けを囲むようにスロープが螺旋状に続く複合商業施設。高級ブランドが並ぶ空間ですが、建築そのものを見るだけでも十分に訪れる価値があります。

💡 地下フロアには比較的手頃なカフェも入っています。クリスマスシーズンの表参道イルミネーションとの組み合わせが特におすすめです。

KAWAII MONSTER LAND -HARAJUKU-

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2021年1月に閉店した伝説の「カワイイモンスターカフェ」の後継施設。2026年2月13日、竹下通りスクエアの地下1階にオープンしました。アートディレクションは前身と同じ増田セバスチャンですが、今回は着席型レストランではなく、食事・音楽・ゲームを織り込んだ約60分の没入型ショー体験です。

💡 テーブルチャージではなくチケット制。営業は10:00〜21:40。特に週末は事前のオンライン予約が安心。料金は公式サイトに出ている。

大人2,800〜3,500円程度、子ども(4〜12歳)1,400〜1,750円程度

🕐 10:00〜21:40

地元の穴場

デザインフェスタギャラリー原宿

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原宿の路地裏に潜む、インディペンデントアーティストが作品を発表し続ける自由すぎるギャラリー。建物外壁を覆うアート作品は界隈のランドマークですが、多くの観光客が中に入ることに気づかず通り過ぎています。

💡 入場料無料で、展示は常に入れ替わっているため何度訪れても新鮮です。スタッフ自身がアーティストなので、作品について質問すると面白い話が聞けることがあります。

代々木公園の日曜パフォーマー

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原宿門に近い代々木公園の一角では、毎週日曜日になるとロカビリーダンサー、コスプレイヤー、ストリートバンドが自然発生的に集まります。数十年続く日曜の風物詩ですが、観光ガイドに載ることはほとんどありません。

💡 時間も場所も決まっているわけではなく、日曜の午後に行けば必ず誰かが踊っています。ロカビリー音楽の音を頼りに歩いてみてください。

明治神宮内苑 花菖蒲の季節

毎年6月、明治神宮の御苑で150種以上の花菖蒲が咲きます。明治天皇が昭憲皇太后のために植えさせたのが始まりで、菖蒲田はいまも同じ場所にあります。

ラフォーレ原宿 グランバザール

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ラフォーレが年2回、1月下旬と7月下旬に約5日間開催する大型セール「グランバザール」。最大80〜90%オフまで下がり、日本のインディーデザイナーブランドを安く買える数少ない機会です。原宿ファッションの常連たちは初日の朝を真剣勝負として臨みます。

💡 「朝チケ」を買うとセール価格からさらに10%オフ、ラフォーレカード割でさらに5%オフになります。セール期間中の営業は11:00〜20:00。

グルメ

定番

マリオンクレープ

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日本の食べ歩きクレープ文化を生み出した元祖クレープ店。1976年に渋谷公園通りで創業し、翌1977年にこの竹下通り店をオープン。紙で巻いたクレープを日本で初めて販売した店です。薄く焼いたクレープにホイップクリームやイチゴ、カスタードなどを包み、歩きながら食べるスタイルは今も変わりません。

💡 定番のイチゴ&クリームが今も一番人気。週末は行列ができるが、回転が速いので思ったより待たない。

AFURI 原宿

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柚子塩ラーメンで知られる人気ラーメン店の原宿店。透き通ったスープに柚子の香りが広がる上品な一杯は、原宿のジャンクフードに疲れた時に恋しくなる味です。

💡 つけ麺にも柚子塩がある。ピーク時は並ぶ。

地元の穴場

九州じゃんがら 原宿店

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九州じゃんがらは1984年に秋葉原で1号店を開き、原宿には1986年に進出。ラーメンブームが来るずっと前から博多系とんこつを提供し続けてきました。竹下通りからほんの数歩の場所にありながら、カウンターは今も地元常連客で埋まっています。

💡 看板メニューの中でも「ぼんしゃん」は、通常のじゃんがらより濃厚でクリーミーなとんこつ。フルとんこつ体験にはこれが最適です。通り過ぎやすいので看板を要チェック。夜遅くまで営業しているので、一日の〆にも最適です。

アニヴェルセル カフェ 表参道

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明治神宮前から少し歩いた青山の結婚式場に併設されたテラスカフェ。木に囲まれたテラス席があり、竹下通りから十分ほど歩いてくるだけで、通りの人の数が変わります。

💡 週末のブランチは要予約。竹下通りより少し整えた服装のほうが馴染む。

瑞穂(豆大福)

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神宮前の住宅街に面した小さな和菓子屋。護国寺の群林堂、泉岳寺の松島屋と並んで「東京三大豆大福」に数えられる。品数は少なく、看板は豆大福ひとつ。赤えんどう豆の塩気とこしあんの甘さの釣り合いが評判で、竹下通りの喧騒から歩いて数分の距離にありながら、店構えは驚くほど地味である。

💡 営業は午前中だけで、売り切れればその日は終わり。日曜と月曜は休み。時間は変わることがあるので、地図の営業時間を見てから向かうのが確実。当日中に食べる菓子なので、持ち帰る時間を考えて買うとよい。前日までなら電話で予約もできる。

この街の記憶

柵の向こうのアメリカ

いま代々木公園になっている土地には、二十年近く、入ることのできないアメリカがあった。一九四六年、占領軍がここに家族向けの住宅地を建てる。ワシントンハイツという。敷地は九十二万平方メートル、住宅は八百二十七戸。学校があり、教会があり、劇場と商店と将校クラブがあった。芝生に平屋が並ぶ、アメリカの郊外がそのまま置かれていた。もとは陸軍の練兵場で、「代々木の原」と呼ばれていた場所である。

街のほうは、その柵の外側にできた。表参道は、ハイツに住むアメリカ人の格好の散歩道になり、彼らを客とする店が並びはじめる。キディランドが一九五〇年にこの地へ移ってきたのは、ハイツの子どもたちに玩具を売るためだった。オリエンタルバザーが表参道へ移ったのは翌一九五一年である。原宿に舶来のものが最初に並んだのは、観光客のためではない。隣に本物のアメリカ人が住んでいたからだった。

土地が返されたのは一九六四年八月十二日。住宅はそのまま東京五輪の選手村に改修され、大会が終わったあと、一九六七年に代々木公園として開かれた。柵は無くなり、いまその芝生では日曜ごとに人が集まって踊っている。竹下通りを歩く十代が見に来るものの出どころをたどっていくと、この街のとなりに、見えるけれど入れないアメリカが一区画あった、というところに行き着く。

  • ワシントンハイツは1946年建設。敷地92.4万平方メートル、827戸。学校・教会・劇場・商店・将校クラブを備えた。もとは大日本帝国陸軍の練兵場で「代々木の原」と呼ばれていた。
  • 表参道はハイツの住人の散歩コースとなり、キディランドは1950年に、オリエンタルバザーは1951年にこの地へ移ってきた。
  • 返還は1964年8月12日に完了。東京五輪の選手村に転用され、1967年に代々木公園となった。

一年の行事

  1. 5月2日〜3日

    春の大祭

    明治神宮

    舞楽、能・狂言、三曲、薩摩琵琶といった伝統芸能が奉納される。観覧は無料で、参道を歩いてきた人がそのまま座って見ていく。

  2. 6月上旬〜下旬

    花菖蒲の時期

    明治神宮 御苑

    御苑の菖蒲田で150種以上が咲く。本殿の参拝とは別に入苑料がかかる。株ごとに咲く時期がずれるので、満開が揃うことはあまりない。

  3. 11月1日〜3日

    秋の大祭・流鏑馬

    明治神宮

    11月3日は明治天皇の誕生日にあたり、宮中から勅使が遣わされる例祭が行われる。同じ日の13時、西参道沿いの芝地で流鏑馬。昭和7年に始まったもので、23区内のほかの流鏑馬が小笠原流なのに対し、ここは武田流で行う。

日程は年によって動きます。予定を組むときは神社・主催者の案内で確認してください。

泊まる

TRUNK(HOTEL) CAT STREET

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原宿と表参道を結ぶ裏路地「キャットストリート」に立つデザイン性の高いブティックホテル。客室数は意図的に絞られており、渋谷のクリエイティブ・ホスピタリティ業界の人々が集うバー&ラウンジが中心にある。

1泊あたり15,000〜25,000円程度(シーズンや部屋タイプにより変動)

ドーミーインPREMIUM渋谷神宮前

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原宿から渋谷寄りに徒歩8分。ドーミーインらしい大浴場とサウナを備えており、この界隈を歩き回った後には効く。夜食の無料ラーメンもチェーン共通の名物。

1泊あたり12,000〜20,000円程度。連泊割引が適用される場合があります。

主要ターミナルからのアクセス

  • 渋谷から

    約2分 · 乗換なし · JR山手線 · ¥160

  • 新宿から

    約5分 · 乗換なし · JR山手線 · ¥160

  • 東京駅から

    約24分 · 乗換1回 (新宿で乗換) · JR中央線快速 → JR山手線 · ¥260

  • 上野から

    約31分 · 乗換なし · JR山手線 · ¥260

  • 池袋から

    約14分 · 乗換なし · JR山手線 · ¥210

  • 品川から

    約15分 · 乗換なし · JR山手線 · ¥210

  • 成田空港から

    約91分 · 乗換1回 (日暮里で乗換) · 京成スカイライナー → JR山手線 · ¥2,820成田エクスプレスは原宿に停まらないので、いずれにせよ渋谷か新宿での乗換が必要になる。スカイライナー経由のほうが速く安い。

  • 羽田空港から

    約50分 · 乗換1回 (浜松町で乗換) · 東京モノレール → JR山手線 · ¥780

所要時間は平日昼間の目安、運賃はきっぷの概算です。どちらも変わるので、当日は乗換案内で確認してください。

アクセス

JR山手線「原宿駅」が最寄り駅で、新宿から約4分、渋谷から2〜3分。東京メトロ千代田線・副都心線「明治神宮前〈原宿〉駅」は竹下通りの入口直結でさらに便利。渋谷から明治通りを自転車で約10分という移動も地元の定番。

ベストシーズン

3月下旬〜4月上旬は代々木公園の桜が満開を迎え、都内屈指の花見スポットになります。6月は明治神宮内苑の花菖蒲が見頃。10〜11月は過ごしやすい気候で、ファッションイベントも多い季節です。ゴールデンウィーク(4月下旬〜5月上旬)は竹下通りが限界まで混雑するため、混雑が苦手な方は避けるのが賢明です。

地元のコツ

原宿のリアルなファッションシーンは、今や竹下通りではなく「裏原宿」と呼ばれる明治通り沿いの路地裏に移っています。明治通りを表参道方面に南下しながら、東向きの路地に入ってみてください。個性的なインディーズブランドの店が点在しています。また、地元の人たちはランチにコンビニ弁当を買って代々木公園で食べることが多く、それに倣うことが最も安くてリアルな原宿体験になるかもしれません。

地名の由来

「宿」の字のとおり、もとは宿場だった。五街道ではなく、鎌倉と奥州を結ぶ鎌倉街道の宿駅である。「原」については、この一帯が千駄ヶ原と呼ばれる原っぱだったことによるという説がある。町名としての原宿は住居表示で消え、いまは駅名に残っている。