Tokyo

shinagawa

駅の名は品川、住所は港区。宿場は、ここから1キロ先にある

品川は新幹線と山手線が交わる東京南の玄関口。オフィスタワーが立ち並ぶビジネス街でありながら、駅の所在地は「品川区」ではなく港区高輪という捻れを持つ街でもある。1872年に日本最初の鉄道駅の一つとして開業した歴史を持ち、駅前には水族館やホテル、緑地が集まる。

観光スポット

定番

マクセル アクアパーク 品川

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品川プリンスホテル内にある都市型水族館。イルカショーやプロジェクションマッピングを使った演出が特徴で、駅から徒歩圏という立地の良さもあり訪日客・家族連れに人気。

💡 夜になるとライトアップと音楽の演出が強まる「ナイトアクアパーク」に切り替わる。

御殿山庭園

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御殿山の高台にある庭園で、周囲の喧騒が嘘のように静か。かつて桜の名所として知られた御殿山の一角で、今もビジネス街のすぐそばとは思えない落ち着いた時間が流れる。

品川セントラルガーデン

品川セントラルガーデン

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オフィスタワーに挟まれた細長い緑道公園。ビルの隙間の申し訳程度の緑地ではなく、木々がしっかり茂った本格的な公園で、ランチタイムには周辺で働く人たちの憩いの場になる。

泉岳寺

泉岳寺

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赤穂浪士四十七士の墓所として知られる寺。山門をくぐった先に、討ち入り後に切腹した四十六人の墓が並ぶ。境内には主君の首を清めたと伝わる「首洗い井戸」も現存する。1612年、徳川家康が今川義元の菩提を弔うために開いた寺で、事件はそのおよそ90年後に起きている。

💡 品川駅からは徒歩18分。都営浅草線・京急本線の泉岳寺駅なら駅名のとおり徒歩1〜2分で、そちらを使うほうが現実的。開門は7時から16時(曜日により17時)まで。義士墓地では線香料500円を求められる。

地元の穴場

旧東海道 品川宿(北品川本通り商店街)

旧東海道 品川宿(北品川本通り商店街)

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品川駅前のビジネス街から南へ歩くと、道幅が江戸時代のまま約7mで残る旧東海道に出る。参勤交代の行列がすれ違えた幅である。約800mにわたって商店が続き、加盟店は約90軒。清水横丁・大横町・台場横丁・黒門横丁・裏町といった路地が本通りから枝分かれしている。品川駅に何も無いのは、駅が1872年に宿場から1kmも離れた埋立地に作られたからで、街の中身はこちら側に残った。

💡 品川駅から歩くと15分ほどかかる。京急本線で北品川駅まで1駅乗るほうが実際的で、駅を降りればもう旧東海道の上にいる。

品川神社

品川神社

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旧東海道から急な石段を上がった高台にある神社。文治3年(1187年)に源頼朝が創始したと伝わり、徳川家康が関ヶ原の戦いの前に戦勝を祈願したことから、以後歴代将軍の庇護を受けた。境内には登れる富士塚(品川富士)があり、頂上からは街と海側が見渡せる。

💡 石段はかなり急で、富士塚もさらに登る。歩きやすい靴で。

養願寺

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虚空蔵菩薩を本尊とする寺で、創建は1299年。東海七福神の布袋尊を祀っており、正月には参拝客で賑わう。旧東海道の商店街のすぐ脇にあり、歩いていると唐突に現れる。

天王洲アイルの運河とボードウォーク

天王洲アイルの運河とボードウォーク

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四方を運河に囲まれた埋立地で、水際に200mを超える木のボードウォークが続く。もとは倉庫街で、その倉庫を改装した店が水辺に並ぶ。品川駅前のオフィス街から歩いてくると、同じ街とは思えないほど風景が変わる。

💡 品川駅からは徒歩20分ほどかかる。東京モノレールかりんかい線の天王洲アイル駅が最寄りで、そちらからなら数分。

TERRADA ART COMPLEX(アートギャラリー群)

TERRADA ART COMPLEX(アートギャラリー群)

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倉庫をそのまま使ったギャラリーの複合施設。国内外の現代美術を扱う画廊が同じ建物に集まっており、1棟で何軒も回れる。IとIIの2棟がある。

💡 ギャラリーごとに休みと会期が違うので、行く前に公式サイトで開廊日を確認するとよい。

建築倉庫 ARCHI-DEPOT

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建築家や設計事務所から預かった800点以上の建築模型を保管し、その一部を公開している施設。展示室ではなく「倉庫」として棚に並ぶ模型を見る、というつくりが独特。2025年3月にリニューアルした。

💡 寺田倉庫G号の「WHAT MUSEUM」内にある。建物の名前が複数あるので、入口で迷ったら WHAT MUSEUM を目印に。

MoN Takanawa(ザ・ミュージアム・オブ・ナラティブズ)

MoN Takanawa(ザ・ミュージアム・オブ・ナラティブズ)

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2026年3月に開いた文化施設。「100年先へ文化をつなぐ」を掲げ、展示やライブ、トークを行う。外観は各階のテラスが波打つように張り出し、そこに緑が植わっていて、遠くからでもこの建物だけ形が違うのが分かる。中には展示室のほかカフェ・レストラン・ショップ、6階には足湯のテラスがある。

💡 10時から21時まで。品川駅からは徒歩21分と遠いので、JR・都営浅草線の高輪ゲートウェイ駅から歩くほうが早い。建物を外から眺めるだけでも面白い。

高輪口の再開発(工事中の今だけの風景)

高輪口の再開発(工事中の今だけの風景)

品川駅の西側、高輪口の一帯はいま工事現場である。クレーンが何本も立ち、仮囲いの向こうで地面が掘られている。品川駅西口地区の再開発で、2025年に着工し、2029年度の竣工が予定されている。駅前に「何も無い」と言われてきた側が、これから10年かけて姿を変える途中にある。

💡 旅行の目的地ではないが、高輪口を出た瞬間にこの景色になるので、驚かないように。この光景自体が数年で消える。

グルメ

定番

つばめグリル 品川駅前店

つばめグリル 品川駅前店

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洋食の名店として知られるつばめグリルの品川駅前店。名物のハンバーグステーキ目当てに開店前から列ができることも多い。

💡 開店直後や早めの時間帯を狙うと待ち時間を短縮できる。

この街の記憶

四十六人と、一人

泉岳寺は「四十七士の墓所」として知られている。だが実際に切腹したのは四十六人だった。討ち入りのあと、浪士たちは逃げも隠れもせず、その場で幕府に出頭し、腹を切ることを申し出た。寺坂吉右衛門だけがその列にいない。討ち入りの経緯を関係者に報告する役目を負い、生き延びたと寺には伝わっている。四十七という数字は、四十六の死と一人の生をまとめて数えたものである。

寺の創建は、その事件よりずっと古い。1612年、徳川家康が今川義元の菩提を弔うために開いた。家康は若いころ、今川家の人質として育てられている。1641年の大火で寺は焼け、徳川家光の命で現在の高輪へ移された。討ち入りが起きたのは元禄十五年、寺が高輪に移ってからおよそ六十年後のことである。浪士たちの墓所になったのは、寺の歴史からすれば、あとから加わった役割にすぎない。

境内には「首洗い井戸」が今も残っている。討ち入りのあと、主君の首を清めたと伝わる井戸で、案内板が一枚立つだけの、静かな一角である。山門を出て駅の方角へ歩けば、新幹線が発着する品川駅前のオフィス街に出る。自ら出頭した四十六人と、その場に残らなかった一人は、いまも数百メートル先に立つ高層ビル群からは見えない場所にいる。

  • 1612年の創建と1641年の高輪移転(徳川家光の命)は、現地で入手した泉岳寺発行のパンフレットに基づく。
  • 寺坂吉右衛門が生き延びて討ち入りの経緯を報告したという経緯は、同パンフレットに記された寺伝による。討ち入りが起きたのは元禄十五年。
  • 首洗い井戸は境内に現存する。

一年の行事

  1. 6月7日に近い金・土・日

    例大祭(北の天王祭)

    品川神社

    屋根に御神面をつけた神輿が、大拍子と篠笛の「品川拍子」に合わせて渡御する。担ぎ手が左右に分かれて荒くもみ合う「城南担ぎ」で、神輿は前後左右へ不規則に動く。神社は品川駅から一駅ぶん南、旧東海道の側にある。

  2. 6月上旬

    天王祭(南の天王祭)

    荏原神社

    宝治元年に京都の八坂神社から牛頭天王を勧請したことに始まる。「かっぱ祭り」とも呼ばれる。品川には南北ふたつの天王社があり、品川神社が北、荏原神社が南で、両社の祭りをあわせて天王祭という。

日程は年によって動きます。予定を組むときは神社・主催者の案内で確認してください。

泊まる

東京マリオットホテル

東京マリオットホテル

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駅前のオフィス街ではなく、御殿山の高台に建つホテル。御殿山は江戸時代に将軍家の御殿が置かれ、東海道品川宿に隣接する桜の名所として浮世絵に描かれた土地で、いまも庭園の緑が残る。客室は全室30平方メートル以上。住所は品川区北品川で、品川駅(港区高輪)とは区が違う。

💡 品川駅とのあいだに無料のシャトルバスが出ている。歩くと13分ほどで、旧東海道や御殿山庭園はホテル側から近い。

価格帯はシーズンにより変動。予約サイトで要確認

主要ターミナルからのアクセス

  • 渋谷から

    約14分 · 乗換なし · JR山手線 · ¥210

  • 新宿から

    約21分 · 乗換なし · JR山手線 · ¥260

  • 東京駅から

    約9分 · 乗換なし · JR上野東京ライン · ¥210

  • 上野から

    約16分 · 乗換なし · JR上野東京ライン · ¥260

  • 池袋から

    約30分 · 乗換なし · JR山手線 · ¥340

  • 成田空港から

    約81分 · 乗換なし · 成田エクスプレス(直通) · ¥3,330京成成田スカイアクセス線のアクセス特急なら乗換なしで1,616円と安いが、所要時間は1時間半ほどかかる。

  • 羽田空港から

    約24分 · 乗換なし · 京急本線(直通) · ¥330品川と羽田空港は京急本線で直通しており、最も速く安い行き方。

所要時間は平日昼間の目安、運賃はきっぷの概算です。どちらも変わるので、当日は乗換案内で確認してください。

アクセス

品川にはJR山手線・京浜東北線・東海道線・横須賀線が乗り入れ、東海道新幹線が発着し、京急本線にも乗り換えられる。羽田空港へは京急本線が直通していて乗り換えがいらず、成田空港へは成田エクスプレスが直通する。所要時間と運賃は下の表にまとめてある。1872年に日本最初の鉄道駅の一つとして開業したが、当時の品川宿(現在の北品川)よりも北西に1キロほど離れた海岸を埋め立てて建てられた。駅の所在地は今も品川区ではなく港区高輪である。

ベストシーズン

平日の日中はビジネス客で混み合うが、土日は落ち着く。アクアパーク品川は夜の演出が異なるため、時間を変えて訪れる価値がある。

地元のコツ

駅名と所在地が違う街なので、「品川区に来た」と思い込むと道に迷いやすい。高輪口(西口)と港南口(東口)で雰囲気がまったく違うので、目的地の出口を事前に確認しておくとよい。

地名の由来

由来には定説がない。目黒川の古い名だったという説、隣の高輪に対して品ヶ輪と名づけたという説、高縄手を縮めたという説などがある。川の名が先か土地の名が先かも決まっていない。